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武田 真悠香(たけだ まゆか)さん

「地域おこし協力隊」という
選択肢で、人生の目標へ

大学時代からWebに興味をもち、インターンなどにも積極的に参加してきた武田さん。
目標は、独立し、Webやデザインの力で地域活性化に貢献していくことだ。
スキルアップをしながら、実務経験も積んでいきたい……そんな武田さんが選んだのは、「地域おこし協力隊」という働き方だった。
現在は、那須烏山市の地域おこし協力隊としてシティプロモーションを担い、Web制作やSNS運用、イベントの企画まで幅広くこなす。

2、3回と那須烏山市を訪れるうちに、地域のあたたかさに触れ、まちでの暮らしに親しみを感じるように。
今では定住も見据える武田さんに、那須烏山市の魅力や地域おこし協力隊としての活動内容、今後の目標などについて伺った。

STORY

自然と「住みたいな」
と思っていた

京都府出身で、千葉県内の大学に進学した武田さん。
一見、栃木県とはなんの縁もなさそうな武田さんが那須烏山市に移住することになったのは、大学在学中に始めた長期アルバイトがきっかけだった。
那須烏山市にある、龍門の滝。高さ約20m、幅約65mの大滝で、滝の上を走るJR烏山線の列車と四季折々の絶景の共演が楽しめる人気スポットだ。
龍門の滝のすぐそばにある「龍門ふるさと民芸館」に勤める知人から誘いがあり、当時大学生だった武田さんは、龍門ふるさと民芸館内にある「龍門カフェ」のアルバイトとして働き始めた。

繁忙期に1〜2週間程度、住み込みで働く長期アルバイト。
知人がいたとはいうものの、実際に那須烏山市を訪れたのは、このときが初めてだった。
初めての土地で住み込みバイトを始める武田さんには行動力を感じられずにはいられないが、
何より驚いたのは、2、3回のアルバイトののち、既に那須烏山市への移住を考え始めていたことだ。

「最初のアルバイトのときから、地域の方にとてもよくしていただいて、『すごくあたたかくて、いい地域だな』と思っていたんです。
そんななかで、2、3回目の長期アルバイトに来たときに『那須烏山市で地域おこし協力隊を募集しているから応募してみない?』と声を掛けていただいて、あっという間に移住を決めていました」

移住へと武田さんの背中を押した、地域の方のあたたかさに触れたエピソードがふたつある。

まずひとつめ。
年季の入った中古車で、千葉県から那須烏山市まで片道3時間半の道のりを通っていた武田さん。
トラブルが起きたのは、長期アルバイトの最終日のことだった。ガタが来たのか、車が動かなくなってしまったのだ。
すでに夜の18時。アルバイト先の方も帰宅していたため、観光協会の職員さんに電話をしたところ、「私から地元の電気屋さんに電話してみるよ」という心強い言葉が。
5分ほどで電気屋さんが駆けつけてくれて、無事直してもらうことができた。

「都会だったら、『自分でなんとかしなさい』とか『車屋さんにもっていきなさい』とか言われてもおかしくないじゃないですか。
そんななかで、見ず知らずの私のためにすぐに駆けつけて、親切に助けてくれて、あたたかいなぁと感じました」

ふたつめ。
千葉県で一人暮らしをして、さらにそこから那須烏山市で住み込みバイト。
心細い気持ちもあったが、アルバイト先の方の心配りに救われた。
「どこに泊まっているの?」「ご飯はちゃんと食べられているの?」やさしい言葉の数々に、安心できる「第三のふるさと」が栃木県にできたような気持ちだった。

アルバイトで訪れるまで、那須烏山市はまったく知らない土地だったが、心あたたまる地元の方との触れ合いにも背中を押され、「飛び込んでみるか!」そう心に決めていた。

夢を実現するため、
地域おこし協力隊へ

元々、いろんな場所に出かけたり、新しいコミュニティに参加したりすることが好きだった武田さん。
新しい出会いを求めて、企業のセミナーやインターンシップにも積極的に参加してきた。
そんな経験や行動力が、今まさに発揮されている。

大学時代からWeb制作に興味を持ち始めたという武田さんには、将来、Web業界で独立したいという目標がある。
その目標への道筋として武田さんが選んだのが「地域おこし協力隊」だった。
地域おこし協力隊としてシティプロモーションに携わりながら、地域資源を活かしたWeb制作にも取り組める。
やりたいことに近づくため、地域おこし協力隊が最適な選択肢だったのだ。
目標が明確だったので、就職活動も行わなかった。
大学3年生にもなれば、皆が足並みを揃えて就職活動を始める。
何がやりたいのか、何のためにやるのか、それすらも分からないまま、なんとなく右にならえで始めてしまうこともあるだろう。
就職だけが選択肢じゃないんだよ、と武田さんの生き方が改めて教えてくれた。

独立という目標に向けて、武田さんの準備は着々と進んでいる。
まずは、Webデザイン。大学の専攻は経営学だったので、デザインは独学で身につけてきた。
インターンで、アプリ開発に携わっていた経験も活かされている。
今では、担当するシティプロモーション業務以外でも、チラシ制作の依頼などをいただくことがあるそうだ。
デザインだけで終わらせず、その先の見てくれる人のことを考えて、どういうお手伝いができるか、それを真剣に考えながら制作に励んでいる。

武田さんが制作したWebサイトの一例

烏山線 100th
https://karasen-100th.studio.site
メグロの聖地・那須烏山プロジェクト
https://meguro-nasukarasuyama.com/

地域おこし協力隊の業務は週4日。
昨年からはデジタルマーケティング企業で週2日働きながら、ITマーケティングの勉強も始めた。きっかけは、栃木県庁が開催していたセミナー。講師を務めていた社長にWeb制作に携わっているという話をしたら、「アルバイトとして働かないか」と声を掛けてもらった。

自然と人を引きつける、武田さんの愛嬌や行動力は、地域おこし協力隊として存分に発揮されている。

「できたらいいな」が、
まちぐるみの活動へ

地域おこし協力隊としての活動は、シティプロモーションやWeb制作、SNS運用、チラシデザイン、地域イベント企画、関係人口創出にかかる企画まで多岐にわたる。
「移住定住シティプロモーション」というテーマで活動していた際、同世代の地域おこし協力隊メンバーと「那須烏山市に新しい動きを生み出したいね」という話になった。自分たちのやりたいことにチャレンジしながら、那須烏山市のためになるようなことを企画しよう、そう話が進んでいった。

その結果、企画・実施されたのが「真夏の地域留学」という2泊3日の学生インターンプログラムだ。
那須烏山市の魅力を体感してもらうには何ができるか、それぞれが真剣に考えてイベントを企画し、形にしていった。

「真夏の地域留学」のプログラム例

プログラムテーマ:ひ・み・つアートプロジェクト
首都圏の大学生が那須烏山市街地の飲食店を取材し、それぞれの店舗の魅力を紹介するポスター(ひ・み・つアート)を作成。
プログラムテーマ:メグロの聖地 那須烏山
かつて那須烏山市で製造され、かつて東京オリンピックの白バイにも使われた日本最古のバイクメーカー「メグロ」の魅力を伝えるワークショップを実施。

「真夏の地域留学」のほかにも、さまざまなイベントを実施している。
武田さんをはじめ、栃木県内の地域おこし協力隊によって設立された「協力隊NET」のメンバーが中心となって運営した、なかがわ水遊園でのマルシェには、想定を大きく上回る4,000人以上が来場し、大盛況のイベントとなった。
「地域のためになるような、マルシェができたらいいね」同じく県内の地域おこし協力隊と何気なく話していた一言が、来場者4,000人を超える大きなイベントの実現へとつながった。

地域おこし協力隊の活動を通して、地域の方と触れ合う機会も多い。
まちを歩いていると「武田さん、元気?」と声を掛けてもらったり、孫のように可愛がってもらったり。目上の方にお酒を誘っていただけることもある。
インタビューの取材時点で、着任からまだ1年10ヶ月。短期間で驚くほどの、まちへの溶け込みっぷりだった。

「私は、色々なイベントや場所に出て、人と交流することが好きなんです。
地域おこし協力隊として活動していると、夢をもっている方や地域のことが好きな方とご一緒することが多いので、すごく楽しいんですよね」

はにかみながら、キラキラとした目で話す武田さんが印象的だった。
謙虚さをもちながら、内なる情熱を秘めた人。愛嬌があって、周りを自然と取り込む人。
自ら、運や縁を引き込んでいる人なんだろうな、と直感的に理解した。

大好きなまちの魅力を、
自分の手で広めたい

地域おこし協力隊になって、もうすぐ2年。すでに多くの経験を積んでいる。

「未熟なところも多いなかで、すごくあたたかく迎えていただき、いろんなことにチャレンジする機会をいただいています。
新卒で就職すると、まずはコツコツと事務的な仕事から始めている友人も多いです。
そんななかで、私は、既に大きなプロジェクトの企画や運営などに携わらせていただいているので、那須烏山市に来て、地域おこし協力隊になって、本当によかったなと思っています」

地域おこし協力隊の任期満了後の展望は…?

「ご縁をいただいた那須烏山市の土地と、つながりをもちながら暮らしていけたらと考えています。
旅行が好きなので、那須烏山市に拠点をもちながら、二拠点生活を送るのも魅力的ですね。将来的には『第二のふるさと』のような場所になればと思います。大切な仲間を連れて帰ってこられる場所にしていきたいです。」

まったく知らないところから、那須烏山市に来て2年と経たないなかで定住を決めるほど、惹きつけられるものは何なのか?

「京都市内に住んでいたこともあるので、都会の便利さも分かります。でも、那須烏山市にはそれとはまったく異なる、素朴なよさがあるんですよね。仕事終わりに見る家の前の田園風景など、ほっとする瞬間が一日に何度もあります。実家のある京都に帰ると、帰省しているはずなのに、なぜか『帰りたいな』と思っている自分がいるんです(笑)」

任期満了後は、那須烏山市に拠点を置きながら、Web制作を通じたプロモーションなど、地域のためになるような取り組みを、独立した自分の手でできるようになっていきたいと思っている。
独学や副業でのスキルアップや地域おこし協力隊としての実務……目標に向けての地盤づくりは着々と進行中だ。

「地域の方のお役に立ながらチャレンジできる機会がたくさんあるのが、地域おこし協力隊です。
就職とは異なる魅力があります。自分を試せる機会でもあるので、興味がある方は、ぜひチャレンジしてみていただきたいです。」

「那須烏山市には、画面だけでは伝わらない、足を運ばないと分からないよさがあります。
メグロの聖地だったり、難攻不落といわれた山城・烏山城の城址があったり、城下町のレトロな街並みが残っていたり……。
那須烏山市は、コアな人ならどっぷりはまるニッチな魅力のあるまちです。
興味をもっていただけたら、実際に生活している方の声を聞いたり、まちの風景を見たりしながら、那須烏山市のことを知ってほしいです。
私でよければご案内しますので、ぜひご連絡ください!」

 

PROFILE

「地域おこし協力隊」という</br>選択肢で、人生の目標へ

武田 真悠香(たけだ まゆか)さん

那須烏山市地域おこし協力隊 活動期間:2022年6月~2025年5月

京都府出身。大学時代、那須烏山市でカフェのアルバイトを始めたことをきっかけに、那須烏山市の地域おこし協力隊へ。
シティプロモーション担当として、Web制作やSNS運用、チラシデザイン、地域イベント企画、関係人口創出にかかる企画まで幅広く担当する。
那須烏山市の魅力をより多くの方に知ってもらうべく、Webやデザインのスキルを活かして精力的に活動中。

 

さんばからす
https://www.instagram.com/38karasu_/

山あげ俳句実行員会(スマホサイト)
https://yamaage-haiku.studio.site/ 

 

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