• “農”と“食”を通じて、地域を元気に
装飾 装飾 装飾 装飾 装飾 装飾 装飾
  • interview
  • interview
  • interview
  • interview

小鮒農園

小鮒拓丸さん・千文さん

“農”と“食”を通じて、地域を元気に

目の前にはきれいな小川が流れ、背後には里山の緑が広がる自然豊かな地に、小鮒さん家族が暮らす住まいはある。ご主人の拓丸さんと奥さんの千文さんが、ここ那珂川町で就農したのは2015年4月のことだ。

拓丸さんは10反(約3000坪)の畑で、地域の資源を活用しながら、定番の野菜をはじめ、カラフルな西洋野菜やハーブなどを育てている。一方、地域おこし協力隊として活動する千文さんは、マクロビオティックや薬膳料理の経験をいかし、「ゆず」などの那珂川町の特産品を使った商品づくりを担当している。

“農”と“食”という自分たちの得意分野を通じて、この地域を元気にしていきたい。二人の新たな挑戦は、まさに今始まったばかりだ。

STORY

農業を生業にしたい。二人の思いが一つに

「こっちが10分加熱した“ゆずジュース”で、こっちが加熱していないものです。加熱時間や素材の配合などを少しずつ変えて、どのパターンが一番おいしいか、料理に合うかなど、来年度の商品化を目ざして試作を繰り返しているんです」

_MG_8989

そう話す小鮒千文さんは東京で生まれ、3歳のころ父親の地元である福島県郡山市へ。“食”に関心を持ったのは、25歳のときに大きな病気をしたことがきっかけだった。

千文さん:「食べることは、生きることに直結している。食べ方や心のあり方が、健康であるためにはとても重要だと痛感しました。病気を機に『食を通じてみんなの元気を応援したい』と思い、食の勉強を始めたんです。マクロビオティックのスクールに通ったり、北京中医薬大学日本校で薬膳について学んだり、食について知れば知るほど、その根本である“農業”への関心が高まっていきました」

同じく郡山で生まれ育った拓丸さんは、人材派遣会社やアパレルのお店で働きながらも、だんだんと子どもの頃から好きだった動植物にかかわる仕事がしたいと考えるようになった。「農業を生業にしたい」と二人の思いが一致し、準備を始めたちょうどその頃、東日本大震災が発生した。

_MG_8979

拓丸さん:「周囲で野菜の出荷停止が続く状況のなかで、農業を一から勉強し、就農するのは難しいのではないかと感じました。いろいろ調べた結果、千葉県の長生村にある会員制農園『FARM CAMPUS』を見つけ、社長さんの好意によって、住み込みで働きながら農業を学ばせていただけることになったんです」

千文さん:「震災後、郡山の保育園でも外遊びが制限されて、息子が保育園から脱走してしまったことがあったんです。息子をもう少しのびのびした環境で育てたいと思ったのも、移住を決めた理由でした」

仲間に支えられて農と食を学んだ、外房での日々

千葉県のFARM CAMPUSで、拓丸さんは農場長として働きながら、近隣の自然栽培を手がける農家にも通い、農業を学んでいった。

_MG_8931

一方、千文さんは農園内にある古民家で「のうそんカフェnora(ノーラ)」を開店。郷土食をテーマに、地元の野菜やお米、魚などをいかした、この土地でしか食べられない料理を提供してきた。また、4年半過ごしたうちの最後の1年は、英語保育を手がける保育園で、離乳食から大人の食事まで毎日30人分の料理を手がけてきた。

千文さん:「農園の社長さんや移住者の仲間たちなど、たくさんの人の支えがあったからこそ、私たちは農業や食、カフェの運営などを学ばせてもらうことができました。独立にあたって、外房を離れるのはとても名残惜しかったのですが、これからは自分たちの足で歩んでいかなければいけないと思い、那珂川町での就農を決意したんです」

_MG_8884

千葉から郡山へ帰省する途中、よく通っていた那珂川町。ここで暮らすことを選んだのは、里山や川の美しさにひかれたからだ。また、郡山の実家に近いことも大きな決め手になった。

里山の旬の恵みをおすそわけ

「あっ、ここにも顔を出していますよ!」

_MG_8770

取材に訪れたのは、春の足音が聞こえ始めた頃。家の前に広がるフキ畑には、たくさんのフキノトウが顔を出していた。拓丸さんは地域の資源を活用しながら、10反(約3000坪)の畑で少量多品目栽培に取り組んでいる。春夏秋冬の旬な野菜をセットにし、直接東京や県内のお客さんに発送。地域の飲食店にも野菜を卸している。

拓丸さん:「これからは自分たちの野菜だけではなく、里山のタケノコやフキノトウ、地元のおばあちゃんがつくった梅干しや、製麺所が手がけた天日干しのそばなど、この地域に息づくいいものも一緒に届けていきたいですね。僕たちは里山でしかできない仕事を、都会に暮らす人はそこでしかできない仕事をして、お互いに足りないものを補い合って生活していく。そんな循環する関係を築いていくことは、この地域の産業や里山を守ることにもつながると思うんです」

食を通じて、地域の元気を応援したい

_MG_8972

千文さんは地域おこし協力隊としてこれまでの食の経験をいかし、産前産後のお母さんを対象にした町のプログラムで、那珂川町の食材を使ったマクロビオティックランチなどを提供している。この取り組みが始まったのは、食を通じて何か役に立てることはないかと考えた千文さんが、自ら町の健康福祉課を訪ねたことがきっかけだった。「食事によって産前産後のお母さんの健康をサポートしていく」という考え方に担当者も共感してくれて、来年度からは毎月1回など定期的にランチを提供していく予定だ。

ゆずを活用した商品開発の取り組みも、自ら町の六次産業化部会に参加したことがきっかけでスタートした。

千文さん:「かつて那珂川町では新たな産業を生み出そうと、ゆずの木を植えたことがあったそうです。けれど、今では高齢化が進んで、活用されないまま放置されていました。このゆずをいかして、新たな商品をつくり出すのが目標です」

千文さんは、ゆずジュースやゆず紅茶、化粧水や入浴剤など、さまざまな製品を試作。来年度中の商品化を目ざしている。

_MG_8892

“農”と“食”を通じて、地域に恩返しを

最後に、二人のこれからの夢についてうかがった。

_MG_8596

千文さん:「いつになるかは分かりませんが、“食堂のおばちゃん”になるのが私の夢。那珂川町の豊かな食材をいかした料理を提供するような、いろんな世代の人が集う場所をつくれたらいいなって思っています」

拓丸さん:「いつか農園でも、新たな雇用を生み出していきたい。僕たちが外房で成長させてもらったように、那珂川町で農業を学んでみたい、移住したいという人を、一人でも多く応援できたらと考えています。もし那珂川町で農業をやってみたいという方がいたら、ホームページからなど、いつでもご連絡ください!」

二人は常に自分たちにできることは何かと考え、目の前にあることに一生懸命に打ち込んでいる。“農”と“食”という自分たちが学んできたことを、一つ一つ地域に還元していく。それこそが、子どもたちに少しでもいい地域を、世の中を残すことにつながると信じて。

PROFILE

“農”と“食”を通じて、地域を元気に

小鮒農園

小鮒拓丸さん・千文さん

農園長・小鮒拓丸さん
福島県郡山市生まれ。人材派遣会社の営業やアパレル業を経て、子どものころから興味のあった動植物にかかわる仕事がしたいと、農業の道へ。千葉県の「FARM CAMPUS」で4年半にわたり農業を学んだのち、2015年、那珂川町で新規就農を果たす。

 

料理担当・小鮒千文さん
野菜料理研究家。東京生まれ、3歳のころ郡山へ。大きな病気をしたことをきっかけに「食」に興味を持ち、マクロビオティックや薬膳を学校で学ぶ。FARM CAMPUSでは、「のうそんカフェnora」を運営。現在は、地域おこし協力隊として、那珂川町の特産品をいかした6次産業化などに携わる。

・小鮒農園:http://kobuna-farm.com/

OTHER interview他の先輩移住者の声を読む

魅力を再発見!<br>親子でのびのび高根沢ライフ

魅力を再発見!親子でのびのび高根沢ライフ

小野島 友紀さん・小野島 徹さん

東京から高根沢へ。 家族とともに始まった新しい暮らし 2024年9月、東京都内のマンションを手放し、栃木県高根沢町の実家へ移住した小野島友紀さん。 フリーランスのデザイナーとして活動しながら、夫でお笑い芸人の徹さん、4歳 […]

オーガニックで町につながりを

オーガニックで町につながりを

松原 努(まつばら つとむ)さん

有機農業との出会い 出身は三重県津市。小学校低学年の一時期を岐阜で過ごしたものの、それ以降は大学受験まで三重で育った松原さん。大学進学を機に東京へと上京し、一人暮らしを始めた。 有機農業を志すきっかけとなったのは、自身が […]

次世代の職人を育成し、<br>真岡を「いちごと技術」の街に

次世代の職人を育成し、真岡を「いちごと技術」の街に

戸頃 智浩(ところ ともひろ)さん

家族の縁が導いた、真岡での再出発 茨城県筑西市で生まれ育った戸頃さん。高校卒業後、海の美しさと富士山の姿に惹かれ、静岡県への移住を決意した。 「若いときの勢いでしたね。富士山には一度も登っていませんが(笑)」 静岡での暮 […]

楽しいことに<br>フルコミットする人生を通じて<br>地方の可能性を示したい

楽しいことにフルコミットする人生を通じて地方の可能性を示したい

四十万 直人(しじま なおと)さん

地域活性化を人生の主軸に 東京のIT企業に勤めていた頃の生活を、四十万さんは振り返った。 「仕事に追われる毎日で、休日のために生きているような生活が続いていました。ふと、このままでいいのかなと考えるようになりました」 そ […]

自分を救ってくれた<br />「心のふるさと」を<br />たくさんの人に届けたい

自分を救ってくれた「心のふるさと」をたくさんの人に届けたい

吉田 夏希(よしだ なつき)さん

苦しい状況の先に見つけた 地方移住という選択肢 コロナ禍という厳しい時期に就職した吉田さん。横浜市の実家から都内に通勤し、化粧品研究開発の仕事に携わっていたが、会社の業績悪化により転職を余儀なくされた。神奈川県内の化粧品 […]

Uターン起業で挑む、 <br>小さなまちの大いなる可能性<br>を引き出すまちづくり

Uターン起業で挑む、 小さなまちの大いなる可能性を引き出すまちづくり

高塚 桂太(こうつか けいた)さん

世界を見た末に選んだ、人口1万人のまち バックパッカーとして世界中を旅し、フィリピンへの1年間の交換留学を経験するなど、大学在学中、精力的に活動していた高塚さん。外務省管轄の独立行政法人に内定し、卒業後はタイで日本語教育 […]

暮らしも学びもつながりも。</br>すべてが詰まったジャム作り

暮らしも学びもつながりも。すべてが詰まったジャム作り

五十嵐 洋子(いがらし ようこ)さん

まるでヨーロッパのような、 ゆったりとした暮らし 義理のご両親の健康をサポートするため、野木町に移住した五十嵐さん。父親の仕事の関係で、子どもの頃から国内外さまざまな土地で生活してきたため、野木町は実に11ヶ所目の住まい […]

「地域おこし協力隊」という</br>選択肢で、人生の目標へ

「地域おこし協力隊」という選択肢で、人生の目標へ

武田 真悠香(たけだ まゆか)さん

自然と「住みたいな」と思っていた 京都府出身で、千葉県内の大学に進学した武田さん。 一見、栃木県とはなんの縁もなさそうな武田さんが那須烏山市に移住することになったのは、大学在学中に始めた長期アルバイトがきっかけだった。 […]

那珂川町について

那珂川町

人口約1万6千人、栃木県の東北東で茨城県に隣接する、那珂川町。
町の中央を流れる清流・那珂川を取り囲む里山の美しい景色と、良質な温泉、隈研吾氏の設計による馬頭広重美術館キャンプ場といった施設が多くのみなさんに支持されています。

典型的な内陸型の気候で、寒暖の差はあるものの年間を通じて比較的温暖なため、降雪量も少なく過ごしやすい環境です。

SUPPORT移住支援を知る

最大100万円+αの移住支援金をはじめ、さまざまな支援制度・補助金をご用意しています。
スムーズにとちぎ暮らしをスタートできるよう、また、移住後に後悔しないよう、
最新の情報をこまめにチェックするようにしましょう!

CONTACT移住について相談する

ちょっと話を聞いてみたいだけの人も、
本格的に移住を相談したい人も、どんな相談でもOKです!
お気軽にご相談ください!