東京から車で約2時間、新幹線とローカル鉄道を利用すると約1時間半。
栃木県真岡市(もおかし)は、いちごの生産量が日本一のまちです。真岡市はいちごのほかにも、日本一を誇ってきた歴史がいくつもあります。江戸時代には上質な木綿の「真岡木綿」の産地として。江戸の問屋への木綿の仕入れ高の8割が真岡木綿だったと言われていて、全国トップクラスの品質と流通量を誇りました。そして高度経済成長期には、当時の国内最大規模の内陸型工業団地を誘致し、日本一の規模を誇るハイテク都市として成長してきました。
真岡市には日本一の挑戦をしてきた歴史があります。
一方で現在は全国的に起きているように、真岡市も中心市街地に活気がなくなってきている現状があります。また、市内の高校生たちを対象にした地域への意識調査によると、真岡市に住み続けたいと回答した高校生の割合が減少しています。市外に出たいということは悪いことではありませんが、真岡市にいる間にまちのことを知る機会や、人との接点をもてる機会が少ないのが理由で、愛着が生まれにくくなっているのではと考えています。
ところで、真岡市には現在もいろいろな挑戦をしている人たちがたくさんいます。「門前(もんぜん)」という、かつては鎌倉と奥州をつなぐ道筋として人の往来があり、その名残で中心市街地として多くの人でにぎわっていたエリアがあります。そんな門前は、現在はまた違った表情を見せています。いたるところで若い店主たちがお店を出店したり、空いたスペースを社会実験の場として活用したり。挑戦し続けてきた歴史がある真岡市の、新たな1番が生まれる予感を感じます。
また、真岡市には良い場所なのに使われていない「もったいない施設」がたくさんあります。そんな地域の公共空間の利活用を考える「真岡まちづくりプロジェクト」が今年から始まりました。
真岡まちづくりプロジェクトは、高校生を含めた20名が自分たちのまちを知り、できたらいいなと思うまちを自分たちでカタチにするために社会実験を行うプログラムです。これまで、まちづくりは行政が主導で行ってきましたが、学生から大人までが一緒に対話をして、みんなで住みたいまちをつくろうとしています。
このプロジェクトを通じて見えてきた課題は、真岡市ではたくさんの挑戦が起こっているものの、活動をするプレイヤーの皆さん同士の横のつながりが少ないということ。さらに言うと、行政との連携もまだまだできておらず、これもまた「もったいない」状態です。
そんな今だからこそ、活動を行っている人たちに寄り添って、お話を聞いて、人と人をつなぎ、想いと想いをつなげていくコーディネーターが真岡市には必要です。人をつなぐ、というと難しく感じてしまうかもしれません。今回、募集する地域おこし協力隊の方には、挑戦している人たちを取材して可視化するところからはじめて、人と人が出会いつながる場づくりを行い、新たな挑戦のサポートを行っていただきたいのです。実は真岡市には、図書館や子育て施設が併設された複合拠点施設が建設予定です。ここには多くの本がそろい、多様なまちの人たちがあつまる拠点になります。そんなきっかけもあり、本をハブにして真岡市の人と人、人と場、そして地域外の人をつなげ、まちづくりに関わる人たちを増やす役割を担っていただきたいです。
真岡市には、心強いサポートメンバーたちがいます。
まずは、まちの皆さんの想いを知り、共感し、紹介をするところから取り組んで頂ける方を募集しています。
○今回のプロジェクトで出会いたい人はこんな人。
・自分の話をするのは苦手だけれど、人の話を聞くのが好きな人
・まちの人の想いに共感を寄せられる人
・ひとのはなしにわくわくできるひと
・まちの人と一緒に、新たな挑戦にわくわくできるひと
・人やまちの魅力を伝えることが好きなひと
・ひとが集まる場がすきなひと
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
このような活動は、ほとんどの方が経験したことがないと思います。だからこそ、一緒に悩みながら地域の方々と共につくり上げることができると思っています。日本一の挑戦が生まれてきたまち、真岡市で私たちと一緒にチャレンジをしてみませんか?
ご応募お待ちしています。