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大田原市

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About Ohtawara

オンとオフのバランスが
いいまち、大田原市

栃木県の北東部に位置し、首都圏から150km圏内にある、大田原市。日本有数の鮎漁獲量を誇る清流「那珂川」と「箒川」に囲まれ、八溝山系の美しい山並みが連なります。

一方で、自然災害が少なく、地震に強い地盤と調和のとれた自然環境、水資源の豊富な立地を活かし、田園工業都市として発展しました。
日本最古の碑である国宝「那須国造碑」など多くの史跡が存在し、古代から住民が生活してきた長い歴史をもち、江戸時代から受け継がれてきた城下町を礎として、現在は、行政・経済・文化などさまざまな分野において、栃木県北部の中心都市としての役割を果たしています。

大田原市は、日々の生活や仕事がしやすく、休日には充実した時間を過ごせるまち=オン(働いている時間)とオフ(休息の時間)のバランスがいいまちです。ぜひ、移住をご検討ください。

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基本データ

Basic data of ohtawara

大田原市
人口 70,674人(令和5年4月1日現在)
世帯数 30,470世帯(令和5年4月1日現在)
総面積 354.36㎢
東京からのアクセス
公共交通機関をご利用の場合
  • 東京駅~那須塩原駅:約70分(JR東北新幹線)、那須塩原駅から市中心部までバス・タクシーで約15分
自動車をご利用の場合
  • 浦和IC〜西那須野塩原IC:約135km(東北自動車道)
  • 浦和IC〜矢板IC:約115km(東北自動車道)
  • 西那須野IC、矢板ICから市中心部まで車で約20分
イメージキャラクター 与一くん
公式ホームページ http://www.city.ohtawara.tochigi.jp/
UIJターン窓口
大田原市移住・定住交流サロン

TEL:0287-23-8794
FAX:0287-23-8748
E-mail : [email protected]
HP : https://ohtawara-ijyu.jp/
Facebook : https://www.facebook.com/ijyu.ohtawara/
Instagram : https://www.instagram.com/ohtawara.ijyu

大田原市総合政策部政策推進課政策推進係
TEL:0287-23-8793
FAX:0287-23-8748
E-mail:[email protected]

FEATURE

大田原市の魅力

大田原市

POINT.01

多数の優良ものづくり企業

市内製造業事業所数は158社※を数え、製造品出荷額では約6,276億円を誇る、栃木県の代表的な工業都市、大田原市。
今なお着実に成長を続けています。野崎、野崎第二、中田原、品川台の4ヶ所に工業団地があり、その総面積は283.7haです。
医療機器・通信機器製造をはじめとする、高度で最先端の技術を有した優良企業が多数操業しています。
令和2年工業統計

大田原市

POINT.02

食卓を彩る新鮮な農産物

栃木県内第2位※の農業生産額を誇っています。
水稲は県内1位の収穫量を誇り、ウド、ニラ、ナス、ネギ、トマト、アスパラガス、イチゴなどブランド力のある野菜、梨やブルーベリーなどの果樹、お茶や唐辛子などの特用作物など広範囲に農作物が栽培されています。
上質な和牛、乳牛、養鶏、養豚など畜産も盛んです。
直売所や地元産の農産物を扱う商店では、新鮮な素材が毎日手に入ります。
令和3年市町村別農業産出額

大田原市

POINT.03

医療・福祉、教育機関が充実

地域に根付いたクリニックから那須赤十字病院まで一次~三次救急医療体制までを完備。世界トップクラスの医療機器メーカーや国際医療福祉大学など企業から学術機関まで揃っています。
教育機関については、保育園・幼稚園等は25施設、小学校は19校、中学校は8校、高校は4校、大学は1校が設置・運営されています。
中心市街地から半径2km以内にスーパーマーケットが11店舗あり、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンターも多く、買い物にも便利です。

How to Enjoy

大田原市の楽しみ方

大田原市

歴史・芸術

日本三古碑の1つである国宝「那須国造碑日本で一番美しい古墳と称される「下侍塚古墳」があります。
また、平家物語で有名な那須与一や、俳聖松尾芭蕉のゆかりの地でもあります。
那須野が原国際芸術シンポジウムが開催されるなど美術のまちとしても注目されています。
市内をめぐり、歴史や文化を体感してみませんか。

大田原市

観光・施設

淡水魚の水族館「栃木県なかがわ水遊園」世界中の昆虫を展示する「自然観察館」県内トップクラスの大型望遠鏡を有する「天文館」大規模屋内遊戯施設などの複合施設「トコトコ大田原など、お子様と楽しめるスポットがたくさんあります。


VIEW MORE

大田原市

温泉・ゴルフ

8ヶ所の温泉入浴施設があります。ご自宅から車で数分走れば、疲れた体を癒してくれる別天地です。市内には、初心者から上級者まで楽しめるゴルフ場が7ヶ所あります。


大田原地区の温泉をくわしく

黒羽地区の温泉をくわしく

Event Schedule

大田原市のイベントスケジュール

(3〜5月)

大田原市
3月

大田原市さくら祭(~4月)

4月

大田原屋台まつり

(6〜8月)

大田原市
6月

芭蕉の里くろばね紫陽花まつり(~7月)

8月

大田原市与一まつり、芭蕉の里くろばね夏まつり、佐久山納涼花火大会

(9〜11月)

大田原市
9月

天狗王国秋まつり

11月

与一の里大田原市産業文化祭、大田原マラソン大会、全国竹芸展

(12〜2月)

大田原市
12月

芭蕉の里くろばねマラソン大会、

1月

大田原花市、佐久山花市、黒羽大花市

Support System

あなたにあった支援制度を活用!

大田原市空き家等情報バンク制度

空き家バンクは、市内にある空き家の賃貸、売買等を希望する所有者からの申込みを受け、登録された空き家の情報を市ホームページなどで公表することによって、定住などで空き家の利用を希望する方に情報提供を行う制度です。

大田原市空き家改修費補助金

空き家バンクを通して取得した住宅の改修費の1/2、上限50万円を助成(市内の施工業者の場合は60万円)

大田原市空き家利用子育て世帯家賃補助金

空き家バンクを通した賃貸物件に居住する子育て世帯(12歳以下の子ども)の家賃の一部を助成。 (月額1万円、最大36月分)

幼児教育・保育の無償化

令和元年10月から幼児教育・保育の無償化が始まりました。
ただし、給食費(主食費、副食費)、通園送迎費、行事費などは、これまで通り無償化の対象外となり、保護者の負担となる他、無償化にはいくつかの要件があります。

子宝祝金制度

第3子以降のお子さんが生まれた方に、祝金が支給される大田原市独自の制度です。
受給者となる方は、市内に3ヵ月以上住所があることの他、支給にはいくつかの要件があります。

各種医療費助成

妊産婦医療費助成やこども医療費助成など、各種医療費助成があります。
それぞれ、支給にはいくつかの要件があります。

児童扶養手当

ひとり親家庭などの親、または父母に代わってお子さん(18歳まで)を養育されている方に支給されます。※支給には所得等の要件があります。

児童手当

中学校終了までのお子さんを養育されている方に支給されます。

学校給食費補助制度

市内小中学校に通う全ての児童生徒の給食費の一部を補助

奨学金返還免除制度

市の将来を担う市民であり、一定の基準を満たした若者に対して奨学金返還免除制度を実施。採用については若干名(3 名程度)

特色ある学校教育

平成30年度より全小中学校で小中一貫教育とコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)がスタートし、「地域とともにある学校づくり」を進めています。

英語教育の充実

教育課程特例校による特別の教育課程を編成し、小学校1年生から英語教育に取り組んでいます。また、ALTや英語活動指導員を配置しティームティーチングを実施しています。
小学校と中学校で系統性のある英語教育を実施し、中学校3年生で英語検定3級以上の取得(助成金有り)を目指しています。

教員以外の専門スタッフ・サポートスタッフの充実

スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフばかりでなく、
学校支援員・学校教育相談員・理科支援員・学校司書・学校介護助手・教科指導助手・外国人子女相談員等のサポートスタッフを各学校に配置し、児童生徒の支援に当たっています。

ICTの有効活用

ICTを有効活用することにより、さらなる学力向上を図るとともに、将来につながる使い方を身につけられるようにします。すべての小中学校に児童生徒1人1台のパソコン端末を配備しています。

起業再出発支援事業補助金

中心市街地の活性化及びその他の商店街等地域の振興を図るため、物販業、飲食業、サービス業等で新 たに空き店舗に出店する方に、改修工事に係る費用の一部を補助(1/3以内、上限100万円)

産業財産権出願支援事業費補助金

中小企業の活動を支援するため、特許、実用新案、意匠、商標登録などに出願する事業者に、その費用の 一部を補助(1/2以内、特許のみ上限20万円、その他上限10万円)

創業支援資金

市内に創業する者や市内に創業後1年未満の中小企業に対し、1事業につき最大500万円を融資。 返済期間は5年、利率は年1.6パーセントとする。

移住体験施設

大田原市の南側、湯津上エリアの湯けむりふれあいの丘内にある1棟貸しキャビン。短期滞在型の移住体験施設です。
冷蔵庫・調理器具・テレビ等を備えた全棟温泉付きの施設です。のんびりしながら大田原を知りたい方におすすめです。

大田原市移住・定住交流サロン

大田原市への移住を検討している方に対し、相談等のサポートを行っております。お気軽にお問い合わせください。
TEL.0287-23-8794
[email protected]

大田原市の先輩移住者の声

小さな幸せが日常の中に

小さな幸せが日常の中に

春山良子さん

農業研修や移住体験施設を活用して候補地探し 「どこかに移住しようか……」 そう切り出したのは充さん。2021年1月、東京に2回目の緊急事態宣言が出されたときのことだ。当時のことを、良子さんはこう振り返る。 「私たちは二人とも東京出身なのですが、私は小さいころから田舎暮らしに興味があって。夫もキャンプなどのアウトドアが趣味で、だんだん自然豊かなところで暮らしたいと考え始めたようです。これまでは東京を離れる理由がなかったのですが、コロナ禍でお店を思うように開けられないのを機に夫婦で話し合い、東京で居酒屋を経営しながら、もう一つの拠点を地方に持とうと動き出したのです」 最初に参加したのは、「農家のおしごとナビ」というサイトで見つけた、県北エリアで行われた国主催の農業研修。4泊5日の研修中に出会った農園のオーナーやスタッフのみなさんは裏表がなく、とてもやさしく接してくれた。県北エリアでは多くの移住者を受け入れているからか、オープンな人が多いところにも惹かれた。 「ただ、雪が降ったときの車の運転が、ちょっと心配でした。そんなとき、研修で知り合ったある年配の方が、『大田原市だったら、雪はそれほど降らないよ』と教えてくれて、移住先の候補に加えたんです」 次に利用したのは、東京・有楽町の「ふるさと回帰支援センター」内にある「とちぎ暮らし・しごと支援センター」だ。そこで、主に県北エリアを候補として考えていると伝えたところ、それぞれの担当窓口を紹介してくれた。なかでも、最初に連絡がついた大田原市に、まずは見学に訪れることに。 このとき滞在したのは、市の南部にある「ゆーゆーキャビン」というログハウスの移住体験施設。ここを拠点に移住コーディネーターに案内してもらいながら、農家や移住者のもとを訪ねて話を聞いたり、空き物件を見学したりして回った。そのなかで訪れた、裏にきれいな川が流れる小さな一軒家がとても素敵で、「こんなところに住んでみたい」と感じたという。その帰りに、近くの小学校に立ち寄ると、校長先生が「どうぞ見学していってください」と案内してくれた。 「児童数40人ぐらいの学校だったのですが、板張りの校舎は明るくきれいで、一人一台パソコンが支給されていました。校長先生は、『うちには不登校の子も発達障害の子もいますが、みんなで支え合いながらやっています』と話されていて、ここならうちの子たちもやっていけそうだと思ったんです」 さらに、2カ月のお試し移住を経て大田原に 4泊5日の滞在を終えて、東京に戻った良子さんは充さんと相談し、大田原市への移住を具体的に考え始めた。見学の際に気に入った小さな一軒家は築年数が古かったこともあり、近くで別の物件を探し、現在のこの一軒家(下写真)と巡り合った。 「ただ、賃貸ではなく売買物件だったので躊躇していたところ、大家さんが『試しに2カ月住んでみて、それで決めてくれたらいいよ』とおっしゃってくれて。2021年7月に私(良子さん)と子どもたち二人で、とりあえず引っ越してきたんです」 この2カ月間が、地域を知るために大いに役立った。 「近所のみんなさんはフレンドリーで、地域のことを教えてくれたり、虫取りが大好きな息子に捕ってきたクワガタをくれたり、本当に親切にしてくれました。そのうえ、家の周りの山々は緑が濃くとてもきれいで、夜には満天の星空が眺められるんです。夫は東京の居酒屋を経営しながらだったので、滞在は1週間ほどでしたが、もう早い段階で『ここに決めよう』と話していました(笑)」 近所の皆さんは地域のことや野菜づくりのことなど、親切に教えてくれる。 子どもたちが楽しそうだと、こっちも明るくなる! こうして新たな暮らしのスタートを切った春山さん家族。良子さんと子どもたち二人は大田原に移り住み、充さんは東京で居酒屋を経営しながら、月に10日間ほど大田原に滞在するという二拠点生活を続けている。 大田原に移り住んで一番うれしい変化は、子どもたちが学校に楽しく通うようになったことだ。 「二人とも、見学に訪れたときに校長先生とお会いした小学校に通っているのですが、学校に楽しく通えるようになりました。学校の行事にもちゃんと参加しているので、いろんな思い出ができて良かったなと思っています。何よりもすごく明るくなりましたね!子どもたちが楽しそうだと、こっちも明るくなります」 先生たちの顔が見えることもポイントで、安心して子どもを預けられるという。 「児童数が多すぎるというのもあると思いますが、東京にいた頃は担任の先生以外はほとんど顔も知らない方ばかりでした。それがこっちでは校長先生まで出てきてくれますからね。学校全体でちゃんと子どもを受け入れてくれていると感じます」 良子さん自身も、移住後すぐに家の前にある畑で野菜づくりを始め、最近は中古の耕運機も手に入れた。 「ジャガイモや玉ねぎ、ニンニク、スナップエンドウなど、いっぱい収穫できました。とれたての野菜は本当においしく、東京のスーパーに並んでいる野菜との違いに驚いています。子どもたちも、喜んで食べていますよ」 さらに、良子さんは近所にあるガソリンスタンドで、1日4時間ほどだがアルバイトもしている。 畑で野菜が多く収穫できたときは、自分で袋詰めをして、ガソリンスタンド内の商店で販売している。 「おばあちゃん、おじいちゃんをはじめ、地域の人が買い物に来てくれて、良く世間話をしています。バイトを始めたことで、地域について詳しくなりました」 一方、ご主人の充さんの楽しみは、庭に張ったテントで過ごすこと。ハンモックでくつろいだり、家族みんなでカレーを食べたり、「キャンプ場に行く必要がなくなった」と喜んでいるそうだ。 ハーブの栽培や道の駅での販売にもチャレンジしたい 春山さん家族は、大田原市西部の、周囲に山々が広がる地区に暮らしている。 「大田原市の中心部も見ましたが、街中では東京の暮らしと大きく変わらないのではないかと思い、あえて自然が豊かな地区を選びました。私たちはお店を始めるためでも、おしゃれな田舎ライフを楽しむためでもなく、家族で生活をするために移住先を探していました。それには自然が豊かで、地域の人もあたたかい今の場所が、ぴったりだと感じたんです」 他の移住者のように、「移住先でお店を開いた」、「新たな事業を始めた」というような“大きな変化”はないが、子どもたちが外を元気に走り回っていたり、充さんは庭でキャンプができてうれしそうだったり、毎日食べる野菜がおいしかったり、そんな“小さな幸せ”をたくさん感じるようになった。 それだけではない。東京ではどこへ出かけても人が多く、スーパーなどで騒ぐ子どもたちをつい怒ってしまうことや、些細なことでイライラすることがあったが、そんな小さなストレスも移住してからはなくなった。物理的な広さやゆとりがあると、気持ちにも余裕が生まれるのではないかと話す春山さん。 「子どもをやたらと怒らなくなった」 これも移住して良かったと感じることの一つだという。 「当面は、東京で居酒屋の経営を続けながら、徐々に大田原での生活も築いていきたい。これからは畑でハーブを育てたり、市内の道の駅で野菜を販売したりと、新たなことにもチャレンジしていきたいです」

毎日を幸せにするコーヒーを

毎日を幸せにするコーヒーを

秋元健太さん

“町の豆腐屋さん”のような焙煎所を目ざして 「こんにちは! いつものください」(お客さん) 「『黄昏』(豆の商品名)ですね。ありがとうございます!」(秋元さん) 取材中、こんな光景を何度目にしただろう。 「秋元珈琲焙煎所」の扉を開けると、目の前には小さな和室が二つ。向かって左手の和室にはカウンターと小さなキッチンがあり、店主の秋元健太さんは、たいていここで豆を挽いたり、袋詰めしたりと手を動かしている。一方、右手は試飲スペース。コーヒー豆を購入する人は、ここで気になる豆を試し飲みできる。 さて、冒頭の光景について。和室に上がらず、入り口で豆を注文するのは、ほとんどが常連さんだ。注文から数分、世間話をしているうちに袋詰めが終わり、会計を済ませて帰っていく。そんな常連さんを含め、お客さんの多くは地元・大田原の人だという。 「僕はこの焙煎所が、“町の豆腐屋さん”のような存在になったらいいなって思っているんです。桶やボールを持って毎日豆腐を買いにいくように、『いつものを!』って来ていただけるお店に」 コーヒー貧乏になるくらい、飲んでいました(笑) 秋元さんがコーヒーやカフェに興味を持ったのは、高校の頃のこと。試験勉強などで夜中まで起きていたとき、眠気覚ましにコーヒーをよく飲んでいたそう。そのうちにコーヒーのおいしさにも目覚め、「大学にいったらカフェで働きたい」と思うようになった。 埼玉県にある大学に進学し、たまたま働き始めたのが所沢にあった「カフェセボール」(現在閉店)。ファーストフード店でありながら、店内で自家焙煎を行い、豆も販売していた。 「ここのコーヒーが本当においしくて。バイトしたお金で豆を買っては、家でドリップして飲んでいました。もう、コーヒー貧乏になるくらい熱中していましたね(笑)。『いつか自分のお店を開きたい』と思ったのもこの頃です」 カフェセボールでは約2年間働き、接客の基本やドリップの仕方などいろんなことを学んだ。なぜ、セボールのコーヒーがそれほどおいしかったのか? 数年後に理由が判明するのだが、その話はまた後ほど。 大学を卒業後、親を安心させたいという思いから、秋元さんは地元の金融機関に就職する。しかし、カフェを開きたいという思いはどうしても消えず、強まる一方だった。約3年間勤めたのち、「これからはコーヒーの道で生きていく」と決意し退職。カフェや自家焙煎珈琲店を巡る旅へと向かった。 自家焙煎珈琲店で修業。本当においしいコーヒーを届けるために 「とにかくおいしいコーヒーを飲みたい!」「素敵なカフェに行きたい! 体感したい!」と、車中泊しながらカフェを巡り、遠くは福岡まで出かけた。じつはこの旅には、今後カフェの道に進むか、それとも自家焙煎の道を選ぶのかを見極める狙いもあった。 「カフェを巡るなかで、どんなに内装や雰囲気が素敵でも、コーヒーが好みじゃないとちょっと残念な気持ちになることがあって。『何よりもコーヒーがおいしいことが大切なんだ』と気づいたんです」 貯金をはたいてカフェを巡り、残高が1万円になった頃、豆や焙煎について学びたいと門を叩いたのが、自家焙煎珈琲の専門店「那須の珈琲工房」だ。見習いとして秋元さんを受け入れてくれた店主は、この道45年。ブレンダ―として、大手の缶コーヒーメーカーの味を設計する仕事も手がけてきた。 「あとで分かったのですが、大学時代に働いていたカフェセボールのコーヒーも、師匠がブレンドしたものだったんです。多くの偶然が重なり門を叩いた『那須の珈琲工房』を手がける師匠が、セボールも担当していたと知って縁を感じるとともに、すごく嬉しかった。自分の舌は間違っていなかったんだって」 2年間の修業期間中、秋元さんは多くのことを吸収した。 「なかでも、『味に妥協しない』という師匠の姿勢は、これからも一生見習っていきたい。師匠は、僕が大田原で自家焙煎所をやっていくためには、何日間営業して、常連さんを何人つけて……といった具体的な戦略まで、一緒に考えてくれました。今、こうしてお店ができているのも、本当に師匠のおかげなんです」 地域の仲間とともに面白いことを、楽しみながら お店を開く場所として大田原を選んだのは、「やっぱり地元が好きだったから」と秋元さん。くわえて、曽祖父母が暮らした平屋が大好きだったこと、栃木県内には魅力的なカフェや焙煎所が多く、日常の中にコーヒーを楽しむ文化が根づき始めていることも大きな理由となった。 平屋を大切に受け継ぎ、「秋元珈琲焙煎所」を開いたのは2014年9月のこと。準備したのは焙煎機とミルとちゃぶ台2台だけといってもいいほど、必要最低限でのスタートだった。 「準備はいくらしても完璧はないので、それならとりあえず始めてしまうこと、動き出してから流れのなかで考えることも大切だと思うんです。うちの場合は、お店が軌道に乗り始めてから必要なものをそろえていきました」 営業日は、水曜から土曜の週4日。午前中に焙煎を行い、13時から18時までお店を開く。日曜はほぼ毎週、イベントに出店。月・火曜の定休日を焙煎にあてることもある。週に5日間ほど、少量ずつ焙煎するのは、焼きたての新鮮な豆を届けたいからだ。 「もう一つの理由は、少量の豆を長時間焼くことで、芯までじっくり火を通すことができるからです。焙煎で何よりも大切にしているのは“自分の感覚”。日によって気温や湿度も違えば、素材や自分の状態も変わってきます。その中で、データには出ない微妙な違いを見極められるのは、自分の感覚だけ。言葉で説明するのは難しいですが、最適な焼き具合になると、豆が“キラキラ”“コロン”として見えるんです。素材に耳を傾け、美しい瞬間を見逃さないように心がけています」 取材当日、昨年本サイトで紹介した「色実茶寮」の磯部なおみさんが、茂木町から多くの焼菓子を携え、秋元珈琲焙煎所に出店していた。ほかにも秋元さんは、大田原で長年藍染を手がける「紺屋」を若くして継いだ小沼雄大さんと、ドリップ教室と染物教室をセットで開いたり、手づくりスコーンや焼菓子の人気店「ぎんのふえ」の寺田尚子さんと一緒にイベントに出店したり、地域の仲間との輪を広げている。また、今年9月22日には、計20組の飲食店や作り手が参加した「第二回 田舎ノ露店市」が、秋元珈琲焙煎所で開催された。 「魅力的なお店や人たちが連携して、おいしいもの、いいものを届けていくことで、結果的に地域が元気になっていったら嬉しいですね。僕はこれからも味に妥協することなく、本当においしいコーヒーを提供していきたい。それで少しでも、地域のみなさんの日常に幸せを届けられたらと願っています」

那須エリアのほかの市町村

那須塩原市

非日常が日常になる暮らし
~なすしおばらLife~

那須塩原市

那須町

那須高原の恵みとともに
暮らすまち、那須町

那須町

塩谷町

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塩谷町

矢板市

美しい里山に抱かれた
自然豊かなまち、矢板市

矢板市

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